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つづき。改めてニコラス・ルーベンスの肖像とマドニエ版「太陽」札。後者の少年は前掲のパヤン版のようなタイプ I の系統とはまるで風貌が違っており、ルーベンスの絵により近いタッチ。参考にもう一枚、ルーベンスによる長男アルベルトの肖像も。
つづき。この「太陽」札の少年らの首に見られる赤い環はマルセイユ版2種のうちマドニエ版を嚆矢とする「タイプ II 」の大きな特徴であり、より古い「タイプ I 」のデッキでは赤く彩色されない。例としてジャン=ピエール・パヤン版を。つづく
ルーベンスとタロット。彼の次男ニコラスの肖像とピエール・マドニエ版「太陽」札。注目点は首の紅い珊瑚のネックレス。古くから魔除けとして知られ、ルーベンスが幼い甥と姪を描いた東京の国立西洋美術館所蔵作品にも描かれている。つづく。
参考に。同じフランドル地方に生まれたルーベンス(とコルネリス・ド・フォス)によるアポロン図。時代的には少しだけ後。デルポイの番人だった大蛇ピュトンを斃す場面を描いたもので、ピュトンは先のタペストリーにも描かれている。
「太陽」札と双子の聖人コスマとダミアノ。二少年の首の赤い輪は斬首の暗示。黙示録には斬首された義人の復活が記される。医療の守護聖人は太陽=医療神アポロの下に描かれるに相応しい。メディチ家の守護聖人はマルセイユ版のフィレンツェ起源も彷彿
あと「力」札。作中最も優美な「謎の美女」が同札中の女性(帽子も注目)、蓬髪で最も野生的なサラギーナをライオンと見るというのが以前からの持論。で、フィナーレをよく見るとこの二人が手をつないで一体化している。これにも我が意を得たりの感。
盟友ウィルフリード・ウドゥワンが心血注いでいる『ミレニアム版マルセイユタロット』78枚フルデッキ。予定が少し押してしまってるけどどうにか今年中には、とのこと。
画像はティーザーの「剣の従者」札。