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ルーベンスとタロット。彼の次男ニコラスの肖像とピエール・マドニエ版「太陽」札。注目点は首の紅い珊瑚のネックレス。古くから魔除けとして知られ、ルーベンスが幼い甥と姪を描いた東京の国立西洋美術館所蔵作品にも描かれている。つづく。
参考に。同じフランドル地方に生まれたルーベンス(とコルネリス・ド・フォス)によるアポロン図。時代的には少しだけ後。デルポイの番人だった大蛇ピュトンを斃す場面を描いたもので、ピュトンは先のタペストリーにも描かれている。
「太陽」札と双子の聖人コスマとダミアノ。二少年の首の赤い輪は斬首の暗示。黙示録には斬首された義人の復活が記される。医療の守護聖人は太陽=医療神アポロの下に描かれるに相応しい。メディチ家の守護聖人はマルセイユ版のフィレンツェ起源も彷彿
あと「力」札。作中最も優美な「謎の美女」が同札中の女性(帽子も注目)、蓬髪で最も野生的なサラギーナをライオンと見るというのが以前からの持論。で、フィナーレをよく見るとこの二人が手をつないで一体化している。これにも我が意を得たりの感。
盟友ウィルフリード・ウドゥワンが心血注いでいる『ミレニアム版マルセイユタロット』78枚フルデッキ。予定が少し押してしまってるけどどうにか今年中には、とのこと。
画像はティーザーの「剣の従者」札。
アルルカン=水星の話でいうとこの人がいた。クイーンのボーカル、フレディー・マーキュリー。乙女座生まれの彼が「マーキュリー」を名乗ったのは守護星の水星にちなんだものと言われる。有名な衣装だがここではマスクまでバッチリ再現。つづく。
つづき。『夜のバレエ』でアポロン神(昇る太陽)を演じた15歳の頃のルイ14世。
「アポロン=7」の原理を建前に「ヘルメス=4」が司るのがタロットとすれば、マルセイユ版の黎明期が太陽王の時代と一致するのはまことに似つかわしい。
補足画像。19世紀フランスの2大系統、「マルセイユ版」と「ブザンソン版」の愚者札。コンヴェル版とジェルジェ版はこの時代の両派の代表的存在。ちなみにブザンソン版はこの頃には既に廃れていた「タイプⅠ」の末裔にあたる。
マルセイユ版「愚者」の動物に関する小ネタ。マドニエ版を嚆矢とする「タイプⅡ」ではイヌ風の外見。一方、時代的により古いと言われる「タイプⅠ」系統ではネコ科風。
(個人的には密かに前者を「イヌ派」/後者を「ネコ派」のデッキと呼んでいる)