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16.
ヴォイドの中にはワダツミの人々から信仰を受けている存在もいる。現にスライサーヴォイドは港湾エリアで「わだつみさま」として崇められているという。
12.
ヘレナは本当は母性溢れる優しいお姉さんです。ヴォイドソークになってからは負の側面(思い込み、嫉妬、執着)が強く出ております。
ルーカスもかつてはヘレナの事は心底慕っていた様子です。
ルーカスはそれを見るなり、【アグニ】を無視してブラッドに肩を貸しながら呼びかける。
「退却だッ、一度退く!」
何が起こったか理解していないヘルトの頭を小突いて他の参加者とバルクキャリーへ戻った。
このままではいずれ全滅する。その前に一度、態勢を立て直さなくてはならない……!
一方、【ルドラ】に挑む、アシュレイ、ノーフェイス、ガーレンの3人もまた善戦はしているとはいえ、その性能に押されつつあった。
暴風に耐えるガーレンが「風天」を押さえつけた隙に、アシュレイ、ノーフェイスが斬撃を浴びせる。
しかし【ルドラ】は揺るがない。
@Lelio_Lelia
@hR9Nt2CdBKDq7w8
仲間の合流を待つ中、ふとハンニバルが何かに気付いた素振りを見せる。
「大物が来ておる。警戒だな」
セイモンの言葉通りであった。通路入口から覗いたハルカの視界に映るのは倒れた電車を乗り越え、現れた炎猪4式。産業自衛隊が保有するDAをベースとしたヘキサギアである。
「無茶苦茶な…」
炎と共に現れたのはヴォイドソーク【アグニ】。トーマス・ビューグラーである。
彼は、【ルドラ】の燃え上がる遺体から箱状の「何か」を拾い上げるとその煤を払う。
「ドライバーをこの間も壊しやがって…。何個もあるわけじゃねーんだ」
「その声…、ビューグラー」
「よぉ、ゴールディン」
ガーレンの突撃が炸裂すると同時に加速したルーカスの飛び蹴りがデミアンの頭部を吹き飛ばす。
そして、抵抗か暴れる【ルドラ】の胴体をブラッドとアシュレイが双方向から切り裂いた。
中にいた女にルーカスは受け取った劇薬を打ち込むと即座に蠢くヴォイド組織から引きずり出す。
#虚無の叫び本編SS
「何ッ!?」
アシュレイの斬撃がデミアンの右腕を切り飛ばした。
デミアンの注意が失った右腕に逸れたところへユキコの放った超硬質のヴォイド弾がブラッドの攻撃でダメージを負っていた「風天」を見事に砕く。
「ガーレン!今だ!」
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#虚無の叫び本編SS
「お前ら結構いるのな」
「何…?」
デミアンはルーカスらに視線を向け、倒れたキリングスの脚を掴むとその大顎で捕食する。
「まぁ、あの姉ちゃんがお前は殺さず連れてこいって言うからよォ…来てやったぜ」
「ヘレナの事か。どこまでもしつこい…!」
「お前以外は皆殺しだ」