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古屋兎丸版「スタンド・バイ・ミー」とも言える『少年たちのいるところ』では、夏休みの思い出作りに少年たちは工場の夜景を見に自転車を漕いで行きます。
少年と自然の関係は常に一定ではなく、時代によって変化していくものですが、華宵の「自然の中の少年」から古屋の「自然不在の中の少年」への↓
高畠華宵が描く大正少年たちの多くは、こうした自然の中で友と戯れ、語り合い、心を通わせています。
これは華宵作品に限ったことではなく、「少年は外で遊ぶ」「自然の中にいる」のが昭和の頃までは一般的でした。
自然は少年に自然がもつ美しさ、雄大さ、繊細さ、そして残酷さを教えてきました。↓
「少年」を思い浮かべる時、たとえば夏には網を持っての虫取りや海水浴、冬は雪合戦、登下校の途中で水路を覗き込んでザリガニやタニシを採ったり、川で釣りをしたり、鬼ごっこやかくれんぼなども近所の公園やお寺の境内で遊ぶなど、ほんの少し前まで、少年たちの遊び場は自然と共にありました。↓
「少年図鑑展」では、多彩な少年像の有りようを文字通り図鑑的に網羅していきたいと考えました。
少年という存在の不可思議さを古屋兎丸さんと華宵の少年像を通して考えたいと思ったからです。
さらに単に各少年の姿体や特徴を並べるだけではなく、
↓
古屋兎丸先生の漫画原画も良いけれど、
実はこんなポートレイト的作品も好きなのです。
ちょっと抒情的でアンニュイな少年たち。
華宵のロマンチック少年たちと一緒に
お楽しみください。
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